部下から「異動したいです」と伝えられて、ショックを受けてしまう上司は、多いでしょう。
特に、それが優秀な部下だったり、長く一緒に働いた部下だったりすると、まるで裏切られたかのように、感じてしまうこともあります。
部下の成長をサポートしたい、という気持ちの一方で、業務分担の見直しや、残されるチームメンバーのモチベーションなど、あれこれ不安になってしまうかもしれません。
この記事では、部下から「異動したい」と言われてしまったとき、上司として、どうすべきかを、わかりやすく解説していきます。
部下からの異動希望に、ショックを受けてしまっている方は、ぜひ、参考にしてみてくださいね。
1. 部下の異動希望にショックを受けてしまう理由
なぜ上司は、部下の異動希望を知ると、ショックを受けてしまうのでしょうか。
まずは、その理由を理解することで、心を落ち着かせ、冷静な気持ちを、取り戻していきましょう。
喪失感・むなしさを感じてしまうから
大切にしてきた部下を失うことは、大きな不安を生み出します。
その部下が、チームの中心的な戦力であればあるほど、その喪失感も強くなります。
「チームのパフォーマンスが、低下するのではないか」
「重要なプロジェクトに支障が出るのではないか」
といった不安が、次々と生じてしまうは自然なことといえます。
自信を失ってしまうから
部下が異動を希望するということは、すなわち、
「今の環境に、何らかの不満があるのではないか?」
、という疑念につながります。
「自分のマネジメントに、問題があったのだろうか」
「部下の話を、もっと聞くべきだったのではないだろうか」
と、自問自答してしまい、上司としての自信が揺らいでしまうのです。
裏切りと感じてしまうから
特に長い間、一緒に働いてきた部下の場合、ただの上司部下というよりも、お互いに、信頼関係が築かれていることも多いです。
少なくとも、自分は、部下を深く信頼してきたつもりなのに、その部下から、異動したいと伝えられたら、
「裏切られた」
と、感じてしまっても、むりはありません。
2. 優秀な部下が異動を希望したときの対処法
では、実際に部下から異動希望をつたえられたとき、上司として、どのように対応すべきなのでしょうか。
その対処法についても、ご紹介していきます。
冷静に耳を傾ける
一番、大切なことは、とにかく、部下の話をじっくりと聞くことです。
感情的にならず、冷静に耳を傾けましょう。
部下が異動を希望する理由や、その背景を理解することが、上司としてすべき、最初のステップです。
部下のキャリアプランを確認する
部下が、将来のキャリアプランを、どのように考えているのかも、聞いてみましょう。
キャリアのため、部下が異動したいと思っていても、実際には、あまりキャリアに役立たないかもしれません。
ただ、異動を引き止めるのではなく、部下のキャリアにとって、その異動が最善なのかどうか、一緒に考えてみましょう。
もし部下にとっては、別の異動先の方が、キャリアにつながるのなら、上司として、その選択肢も示してあげましょう。
職場の改善点を確認する
もし、部下が異動を希望する理由が、現在の職場や処遇に対する不満からきているのなら、それを改善することで、職場に留まる可能性もでてきます。
部下の要望をしっかりと聞き、職場環境や、業務内容を改善できるかどうかも、考えてみましょう。
3. 部下の異動で、上司がすべきこと
部下の異動が決定した場合、上司として以下のことを心がけましょう。
引継ぎをサポートする
異動する部下が担当していた業務の引き継ぎが、スムーズに行われるようサポートしましょう。
しっかりと引き継ぎ期間をもち、必要な情報やノウハウが、確実に伝わるようにしましょう。
職場メンバーをケアする
一緒に働いてきたメンバーの異動は、他のチームメンバーにとって、大きな影響を与えます。
チーム内でのコミュニケーションを密にし、不安や懸念を残さないようにしましょう。
感謝して、送り出す
異動する部下に対し、これまでの貢献に対する感謝の気持ちを、伝えましょう。
同じ社内にいれば、将来、一緒に仕事をする機会がまたあるかもしれません。
異動しても、よい関係を維持しておけば、今後も協力しやすくなります。
4. 上司にも悩みはある… 自分のキャリアも大切にしよう
部下の異動は、上司にとって、大きなショックです。
なのに、上司という立場では、その気持ちを、誰かに打ち明けたり、相談したりすることが、難しくなってきます。
上司だって人間です。一人で悩みを抱え込まないようにしましょう。
他の上司とコミュニケーションを取る
同じ立場にある、他の上司とのコミュニケーションを大切にしましょう。
他の上司と、情報交換することで、新たな視点や気づきを得られることも、あるでしょう。
同じ立場、似たような経験を持つ同僚との対話は、思った以上に、心の支えになることがあります。
キャリア相談を利用する
専門家によるキャリア相談を利用することで、あなたのキャリアを客観視したり、専門的な視点からアドバイスをもらえたりします。
自身のマネジメントスタイルを見直したり、よりステップアップしていくためにも、折を見て、キャリアについて考えてみましょう。
キャリア相談は、有料のところが多いですが、初回のみ無料で実施しているところもあります。
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5. 部下の異動希望にショック!優秀な部下が異動を希望したときの対処法まとめ
部下が異動を希望すると、特に、その部下が優秀な部下だったり、長く一緒に働いた部下だったりすると、上司の側は大きなショックを受けることがあります。
でも、部下が異動したいと言ったからといって、むなしくなったり、自信を失う必要はありません。
まずは、部下の話をしっかりと聞きながら、部下の気持ちを理解し、業務の引き継ぎや、チームメンバーのフォローなど、必要なサポートをしていくようにしましょう。
そして、もし、あなた自身のキャリアに迷ってしまったのなら、他の上司と話をしたり、キャリア相談を利用したりするのも、おすすめです。
部下をフォローしながらも、あなた自身の働き方も、しっかりと守るようにしてくださいね。